サンクコスト効果(埋没費用)とは、特定の対象にコスト(時間・お金・労力など)をかけると、それに対して不当に価値付けしてしまうという心理現象のことです。
※サンクコスト効果とコンコルド効果は一緒です
例えば、パチンコで1万円負けてしまったのに、さらにお金を使ってしまうのは、サンクコスト効果が影響しています
しかし、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか?
今回のテーマ
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1.サンクコスト効果とは
2.サンクコスト効果の具体例
3.サンクコスト効果を営業に活用する方法
4.サンクコスト効果をマーケティングに活用する方法
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についてお伝えしていきます
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サンクコスト効果・コンコルド効果とは
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特定の対象にコスト(お金・時間・労力など)をかけると、それに対して不当に価値付してしまうという心理現象
サンクコストとは、「サンク」(次住んでしまった)、「コスト」(費用)のことで、もう戻って来ない費用のことをさします
このサンクコストが増えると、「もったいない…」「損をしたくない‥」という欲求が発動しさらにコストを投下しようとするのです
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サンクコスト効果の例
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◆パチンコ
例えば、パチンコで1万円(サンクコスト)の損をしたとする。
しかし、多くの人たちは、更にお金を投下してしまいます
なぜなら、「もったいない…」「損をしたくない‥」という欲求が働いてしまうからです
その結果、2万、3万、4万…と大損をしてしまうわけです
◆購入してしまった本
例えば、表紙だけを見て、ある小説を購入したとする
帰宅し、その小説を40ページ読んだのですが、めちゃめちゃつまらないものでした
しかし、その小説に対してお金、時間、をかけてしまったため、「最後まで読まないともったいない!」という判断になってしまうのです
◆株式投資
例えば、たくさんの時間と労力を使って(コスト)、ある会社の株を購入したとする
しかし、それも虚しく株価は下落していきます
本来は、ある程度まで下落したら、損切りをするという選択が正しいのですが、その株を購入するまでにかなりの時間と労力を投下したため、「損をしたくない!」という欲求が発動します
その結果、株価はどんどん下落し、大損をしてしまうのです
◆男女の恋愛
恋愛ではよく「男性=別フォルダをつくる」「女性=上書き保存」なんていいますよね?
つまり、「男性は女性を引きずる」「女性は男性にさっぱりしている」という意味ですね
これを男女の脳で説明する人がいるのですか、実はこれもサンクコスト効果が大きく影響しています
というのも、男性は女性に対して様々な貢物(コスト)をするからです
例えば、ご飯を奢ったり(お金)、高級なバックを買ってあげたり(お金)。デートの下調べをしたり(労力)などですね
つまり、男性は女性にそれだけのコストをかけてきたから、ふられたときに引きずったりするのです
でも、女性はコストをかけられている側だから、別になんとも思わないんですよね
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サンクコスト効果・コンコルド効果の実験
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サンクコスト効果の実験
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熱心なスポーツファンAとBが、70キロほど離れた町で開催されるバスケットボールの試合を観戦する計画を立てていました
・Aはすでに前売りを買っています
・Bはチケットを買いに行く途中で運良く友達に会い、ただで一枚譲ってもらいました
しかし、当日の夜は吹雪になるとの予報が出ています
さて、吹雪をおしても観戦に行こうとするのは、AとBのどちらでしょうか?
明らかにAさんですよね
なぜなら、Aは自分のお金でチケットを購入しているからです
つまり、コストを払ったからです
一方、Bはどうかというと、チケットを手に入れるためのコストを支払っていないですよね?
だから、吹雪となったら家でゆっくり過ごすことを選択する可能性が高いわけです
コストの有無によって、決断に大きな差が生まれるということが分かりますね
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コンコルド効果の由来
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コンコルド効果の名前を由来は、フランスとイギリスが共同開発した超音速旅客機のコンコルド機からきています
コンコルドは、開発中から開発が終わっても採算がとれないと分かっていたのにも関わらず、それまでに投資してきた金額が膨大だったため、そのまま開発が継続され、商用化後さらに赤字をふくらませる結果となりました
※ちなみに、コンコルド機は2000年にパリで100名を超える犠牲者を出したことから2003年にコンコルドグループという巨大組織は崩壊しました
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サンクコスト効果・コンコルド効果はなぜ発動するのか
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ここまでサンクコスト効果についての理解は深まったかと思いますが
しかし、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか?
これには3つの心理的要因が考えられます
1.一貫性の原理
2.ザイアンス効果
3.認知的不協和
それぞれ簡単に説明していきます
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1,一貫性の原理
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一貫性の原理とは、言動と一致した態度を取るようになるという心理現象です
例えば、ホストに「貢ぐ」という行動をしてしまった女性は、その行動と矛盾しない態度を取るようになります
・貢ぐ(行動)
↓
・好き(態度)
そして、その行動を取り続けようとします
つまり、こんなループに陥るのです
・貢ぐ→好きになる→貢ぐ
<関連記事>
>>コミットメントと一貫性の原理 ネットビジネスで使える心理テクニック----------------------------------
2,ザイアンス効果
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ザイアンス効果とは、特定の対象との接触回数が増えるほど、その対象への好意レベルが上がるという心理現象です
※この現象は人でもモノでも同じように起こります
もしも、異性から好かれたいのであれば、「接触時間」を気にするのではなく、「接触回数」を気にするようにしましょう
例えば、1回5時間のデートをするよりも、1時間のデートを5回するほうが、異性からの印象はよくなるんですよね
つまり、接触回数が増えることで、その対象への愛着が湧くわけですね
<関連記事>
>>【ザイアンス効果(単純接触効果)】をセールス・マーケティングに活用する----------------------------------
3.認知的不協和
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認知的不協和とは、自分の中で矛盾が生まれていて不快な状態です
イソップ童話の中で「酸っぱいぶどう」という話がわかりやすいですね
キツネは、高い木にぶら下がっているぶどうを一生懸命取ろうとするのですが、結局手には出来ませんでした
そこでキツネはこんな言い訳をするのです
「あのぶどうは酸っぱいに違いない」と
これを「認知的不協和の解消」といいます
では、キツネはなぜこのような言い訳をしたのでしょうか?
それは、不快な状態を解消するためです
ぶどうを手に入れることができなかったキツネは、自分の中である矛盾を抱えることになりました
・ぶどうが食べたい
・でも手に入らない
脳はこれらの矛盾を抱え続けてると、不快な状態となってしまうため、キツネの脳は無意識に「ぶどうが食べたい」という思考を否定したのです
つまり、「あのぶどうは酸っぱいに違いない」という形で正当化したのです
コンコルド事件で説明するのであれば
それにかなりの費用を投下したために、「きっとどうにかなるに違いない」という自己正当化をしたわけです
<関連記事>
>>認知的不協和 2つの矛盾から起こる人間心理とは************************************************
サンクコスト効果に支配されないようにするためには
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ここまでサンクコスト効果が、ある意味心理的欠陥のひとつだということは理解頂けたでしょうか?
というわけで、ここからはサンクコスト効果から脱却し、冷静な判断が下せるようになる方法を3つお伝えします
1.ボーダーラインを決める
2.客観視する
3.失敗だと認める
それぞれお伝えします
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1.ボーダーラインを決める
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例えば、パチンコをしようと思った時、「1万円がなくなったら終わりにする」「5000円買ったら終わりにする」などのボーダーラインを決めるのです
すると、それを超えた取引をしにくくなります
しかし、後からボーダーラインを変更してしまうこともあるかと思います
例えば、「やっぱりもう1万円入れちゃうか?」みたいな感じでした
もしも、自分との約束をなかなか守ることができないという方は、「意志力」を鍛える必要があります
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2.客観視する
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自分を客観的に見つめることで、サンクコスト効果のみならず、あらゆる認知バイアスから逃れられることができる確率が高まります
例えば、ハロー効果という認知バイアスがあるのですが。これはある特徴によって、その他の要素が歪められてしまうバイアスです
<関連記事>
>>ハロー効果をセールスやマーケティングに活用する方法「メガネをかけている=頭がよい」というのがまさにそうですね
このハロー効果について知っていると、他者を見た目だけで判断しようと思わなくなります
なぜなら、バイアスの影響だと理解してるからです
では、どうすれば客観視することができるのでしょうか?
それは、サンクコスト効果について理解を深めるだけです
つまり、「今サンクコスト効果のワナに陥っている」ということを認識できればいいのです
サンクコスト効果をもろに受ける人達の多くは、サンクコスト効果という言葉自体を知りません
だから、自分を客観視することが出来ず、どんどんコストを投下してしまうのです
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3.失敗と認める
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コンコルド事件は、失敗を認めることができなかったがゆえに起きたと言っても過言ではありません、
開発途中で「これは採算が合わなくなりそうだから、途中で辞めておこう」と誰かが言い出していれば、損失は大きくなることがなかったわけです
自分の失敗を認めて「この失敗を次に繋げるためにはどうすればいいのか?」と考えた方が生産的になります
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サンクコスト効果・コンコルド効果を営業に活用する方法
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1.商品に対して思考させまくる
2.接触回数を増やす
3.わざわざ来させる
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1.商品に対して思考させまくる
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あなたが保険の営業をしているのであれば、「保険」に対してめちゃめちゃ思考させればいいわけです
だから、保険に関する質問をぶつけるのです
・日本の国民の何割が保険に加入していると思いますか?
・そもそもなんのために保険ってあると思いますか?
すると、保険に対して「労力」というコストをかけさせることができます
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2.接触回数を増やす
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これは、「ザイアンス効果」です
何度も接触することで、「何度も時間を使ってきたし、購入しないとこの機会がもったいない」と思わせることができるようになります
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3.わざわざ来させる
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営業マンはこちらから相手方へ出向くことが多いのですが、場合によってこちらのフィールドにつれてくるのもアリです
なぜなら、顧客からすると出向くためのコスト(時間・お金・労力)を書けることになるからです
だから、もしも顧客が不快にならないようであれば、こちらのフィールドにこさせるのもアリですね
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サンクコスト効果・コンコルド効果をマーケティングに活用する方法
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サンクコスト効果・コンコルド効果をマーケティングに活用する方法についてお伝えします
・スタンプカード
・期限付きのポイント
・毎月払い
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1.スタンプカード
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例えば。、サンマルクカフェなどではスタンプカードがあります
一定の金額の商品を注文すると、スタンプがたまる仕組みです
そして、スタンプが全てたまると、食べ物や飲み物がただでもらえたりするという仕組みです
このスタンプ戦略はリピート戦略において非常に効果的です
なぜなら、スタンプをため続けると「ここまできたんだから、最後までスタンプをためよう!」と思うようになるからです
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2.期限付きのポイント
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ヨドバシカメラなどで採用していますが、これも非常に有効ですね
例えば。、あと3日で1000円分のポイントが消滅してしまうとします
すると、今までためてきたポイントが無駄になるため、「使わないと損」となりヨドバシカメラへ向かうのです
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3.毎月払い
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サービスを長期的に使ってもらいたいのであれば、「一括」ではなく「月払い」がおすすめです
というのも、安居が提供している情報特化型ブログも月額制なのですが
購入者は毎月コストを支払うことで、毎月「元をとろう!」と考えるようになるので、サービスをしっかり使ってくれるようになります
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まとめ サンクコスト効果・コンコルド効果
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最後まとめると
今回は、
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1.サンクコスト効果とは
2.サンクコスト効果の具体例
3.サンクコスト効果を営業に活用する方法
4.サンクコスト効果をマーケティングに活用する方法
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というテーマでお伝えしました
サンクコスト効果は、無意識に発動する心理現象になります
なので、今回の記事をしっかり読んで理解して、自分のことを客観視し、思考のワナから脱却できるようにしていただけると幸いです
もちろん、サンクコスト効果は、営業やマーケティングにも活用できますので、あなたのビジネスライフにも活用していきましょう
もしも、その他のバイアスについて知りたいという方は、下記の記事も参考にしてもらえればと思います
<関連記事>
>>【バイアス】あなたが知るべき13の認知バイアス