内集団バイアスとは、自分のグループに属している人を無意識のうちにひいきにしてしまうという心理現象のことです
たとえば、野球で同じ「巨人ファン」の人に対してなぜか好意を感じたりすることがあります
しかし、相手が「阪神ファン」だった場合、敵意を向けることがあります
このように私たちは無意識のうちに、自分の集団内にいると感じた相手にひいきし、集団外にいる人を差別するという性質があります
しかし、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか?
ということで今回は
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1.内集団バイアスとは
2.内集団バイアスの具体例
3.内集団バイアスを営業に活用する方法
4.内集団バイアスをマーケティングに活用する方法
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という内容でお伝えしていきます
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内集団バイアスとは
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自分のグループに属している人を無意識のうちにひいきにしてしまう心理現象のこと
・内集団=自分が属していると感じるグループ
・外集団=自分が含まれていないと感じるグループ
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内集団バイアスの具体例
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◆好きな音楽
例えば、あなたは「X-JAPAN」の大ファンで、初対面のBさんも好きだったとする
すると、一気に距離感が縮まった気がしますよね?
◆男女での考え方
女性は男性に対して「ガサツ」などと評価し、男性は女性に対して「感情的すぎ」などと評価したりします
つまり、内集団バイアスによって、自分が所属する集団外の人たちを低く評価したりします
◆同じブランドのバッグ
街を歩いていると、すれ違った人が自分と同じバッグを持っていたとすると、一度も話したこと無いのにも関わらず、その人に対してなんとなく好意を持ってしまいますよね
◆討論会
あなたは「環境問題」に関する討論会に参加して
2つのグループに割り振られて
同じグループの人たちに対しては好意を抱きますが、対立するグループの人には彼らの性格などを考慮することなく、嫌悪感を抱いてしまいますよね
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内集団バイアスはなぜ発動してしまうのか?
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いったい、なぜ内集団バイアスが発動してしまうのでしょうか?
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食料をめぐるバトル
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結論から言うと、人間の本能だからです
私たちがまだサバンナで生活をしていた時代、食料を欲する人たちがあまりにも多く、食料があっとうてきに不足している時代でした
つまり、需要が供給よりも多かったわけです
そのため集団同士で生き残りをかけた食料の奪い合いやバトルが行われていました
そのような状況下では「自分たちVS相手集団」という認識を強めることが、生き残る上で非常に大きなウエイトを占めていたといえます
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内集団バイアスの実験
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実験1 内集団ひいき性
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被験者に「医者」「弁護士」「ウエイター」「美容師」の人たちに対する好感度を1〜100までの数値で評価してもらいました
※被験者たちも「医者」「弁護士」「ウエイター」「美容師」
結果は、「医者」「ウエイター」「美容師」の人たちは、自分と違う職業の人たちを50前後で評価し、自分と同じ職業の人たちを70前後と極めて高く評価しました
◆内集団でも外集団でもある
しかし、「弁護士」だけは例外でした
「弁護士」は「自分と違う職業の人」「自分と同じ弁護士の人」それぞれに対して50前後で評価したのです
なぜこのような現象が起きたのでしょうか?
それは、「弁護士」の場合は、弁護士とは対立関係になることが多いからです
つまり、「弁護士」からすると「弁護士」は同じ職業という意味では内集団でありながら、対立するという意味では外集団でもあるわけです
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実験2 内集団バイアスと能力の関係
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自分がどの集団に属しているかによって、その能力に変化が起こるということが分かっています
◆ハーバード大学の実験
ハーバード大学に通う数十人のアジア系アメリカ人女性に難しい数学のテストを受けさせます
彼女たちは、相違する2つの内集団に属しています
・アジア系→数学が得意
・女性→数学が苦手
このテストをする前に、彼女たちを3つのグループに分けて、別々のアンケートに答えてもらいました
1.自分や両親や祖父母の話す言葉や何世代前からアメリカに住んでいるかなどの質問が記されたアンケート(アジア系アメリカ人の帰属意識を呼び覚ますアンケート)
2.男女共同料に関する質問が記されたアンケート
(女性の帰属意識を呼び覚ますアンケート)
3.使っている電話やケーブルテレビに関する質問が記されたアンケート
実験の結果、1の被験者は?Bよりも成績が良く、逆に2の被験者は3よりも成績が悪くなるという結果となりました。
つまり、自分のことを「アジア系アメリカ人だ!(数字に強い)」と考えると数字に強くなり、自分のことを「女性だ!(数字に弱い)」と考えると数字に弱くなったのです。
このように、自分がどの集団に属しているかは、相手の判断に影響を与えるだけではなく、自分の能力にも影響を与えるというのは驚きですね。
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内集団バイアスを営業に活用する方法
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共通点を探す
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相手との共通点を見つけ出すことで、相手から機械的に信頼されるようになります。
しかしとはいうものの、意外にも共通点を発見するのは難しかったりします。
たとえば、安居は昔「木彫刻」をやっていたのですが、これを共通点として発見するのは非常に困難と言えるでしょう。
メジャーなスポーツであれば、まだ簡単なのですが。
ではどうすれば共通点を発見することができるのでしょうか?
その方法を2つ紹介します。
1.共通要素を探す
2.要素を抽象化する
◆方法1:共通要素を探す
サッカーとバスケットボールを共通点にする
たとえば、相手の趣味がサッカーで、あなたはバスケットボールだったとする。
一見すると、これらって共通点扱いにはならないですよね?
しかし、これら2つの共通要素を探すことで、共通点扱いにすることができます。
たとえば、こんな感じです。
サッカーとバスケットの共通点
汗をかく、ずっと動く、球技、練習がハード
なので、「私もバスケットボールをやっていたんですけど、本当に練習がハードですよね!」と言えば、
他者から見た時に、あなたは内集団の人間となるため、無意識レベルで好意を獲得することができるようになります。
◆方法2:要素を抽象化する
ギターが好きな人とそうでないあなた
たとえば、相手がギターを趣味にしているとする。
しかし、あなたはギターをやったことがありません。
このような場合、ついつい共通点にできないと諦めてしまいますよね?
そこで、ギターという要素を抽象化してみましょう。
たとえば、こんな感じです。
ギター → 音楽
もしも、あなたが音楽を聴くのが好きなのであれば、「私も音楽好きなんです!」と言えば、共通点にすることが可能になるのです。
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内集団バイアスをマーケティングに活用する方法
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ではここからは、内集団バイアスをマーケティングに活用する方法についてお伝えします。
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悩みを共有する
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たとえば、ブログなどでは、読者と悩みを共有することで、好意を獲得することができます。
(動画でも可能)
ではどうやって悩みを共有すればいいのでしょうか?
◆結論:問題提起を使う
問題提起とは、読者が抱えているであろう問題を提示することです。
例えば、
・「〇〇な悩みを持っていませんか?」
・「〇〇と思ったことはありませんか?」
みたいな感じですね。
これを、ブログや動画の冒頭で伝えることで共感が生まれ、ブログを最後まで読んでもらったり、動画を最後まで視聴してもらったりすることができるようになるのです。
さらに、「実は私も昔は〜だったんです…」というふうに伝えることで、読者はあなたを内集団の人間であると判断するようになるので、
ブログ・動画内で紹介している商品・サービスのコンバージョンが一気に高まります。
もしも、は、下記の記事を参考にしてもらえればと思います。
読者から共感を得る文章術について詳しく知りたい方
<関連記事>
>>PASONAの法則 人の行動を操るフレームワーク◆ポイント:細かくし過ぎない
問題提起は、そこまで細か過ぎないようにしましょう。
例えば、下記のような問題提起にどれくらいの読者が「はい!」と応えてくれるでしょうか?
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「副業で月に10万円稼いでハワイに行きたい…」なんて思ったことはありませんか?
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きっと、この問題提起に対して共感した人ってそう多くないですよね。
だから、もう少し抽象的な表現にすることが大切です。たとえば、下記のような感じです。
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「副業で毎月10万円稼ぎたい…」なんて思ったことはありませんか?
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このような抽象的な表現に変えるだけで、共感してくれる読者が増えます。
その結果、読者はあなたの内集団と感じるようになり、コンバージョンを高めることができるようになるのです。
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まとめ:内集団バイアス
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では最後にまとめましょう。
今回は
1.内集団バイアスとは
2.内集団バイアスの具体例
3.内集団バイアスを営業に活用する方法
4.内集団バイアスをマーケティングに活用する方法
というテーマでお伝えしてきました
。
内集団バイアスは営業・マーケティングに活用しない手はありません。
なぜなら、読者があなたのことを内集団の人間だと感じれば、機械的にあなたのことを「好きだ!」と感じてしまうからです。
非常にコスパがいい信頼関係の構築方法ですよね。なので、ぜひ今後は内集団を意識して営業・マーケティングを行っていただければと思います。
もしも、その他のバイアスについて知りたいという方は、下記の記事を参考にしてもらえればと思います。
<関連記事>
>>【バイアス】あなたが知るべき13の認知バイアス