損失回避とは、損失を回避したいという人間の欲求のことです。
たとえば、パチンコで1万円負けてしまい、その損失をカバーするためにさらにお金を投下してしまうのは、「損をしたくない!」という欲求が働くからですね。
他にも、「持っている服を捨てられない…」なんていうのも損失回避にあたります。
このように、われわれは損をすることを極端に嫌う傾向があります。
しかし、なぜこのような現象が起きるのでしょうか?…
というわけで今回は、
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1.損失回避とは
2.損失回避をセールスに応用する方法
3.損失回避をマーケティングに応用する方法
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というテーマでお伝えしていこうと思います。
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【損失回避の法則】得をするより損をしたくない人間心理
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損失回避
損失を回避したいという人間の欲求のこと
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損失回避の具体例
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いくつか具体例をみていきましょう。
◆パチンコ
なぜわれわれはパチンコで1万円負けてしまったのにも関わらず、さらにそれ以上のお金を投下してしまうのでしょうか?
それは、1万円の損を取り戻そうとするためです。
つまり、「損をしたくない!」という欲求が働くから。
「あともう1万円をパチンコ台に投下すれば、もしかしたら1万円の損失を避けることができるかもしれない!」と無意識に感じるのです。
パチンコで大損をこいてしまう人たちは、この損失回避に踊らされていることが多いと言えるでしょう。
◆断捨離
「モノを捨てられない…」なんて人たちがいますが、なぜこのような現象が起こってしまうのでしょうか?
それは、モノを失うことへの恐怖を感じるからです。
つまり、「失いたくない!」という欲求が働くから。
「いちど手に入れたものだし、次いつ手に入るか分からない!」と無意識に感じてしまうのです。
後ほど解説しますが、このように所有物への価値を高く見積もってしまう人間心理を「保有効果」と呼びます。
◆恋人と別れられない
「もうこれいじょう一緒にいたくない!」と分かっているのにも関わらず、なぜわれわれは恋人との関係をズルズル引きずってしまうのでしょうか?
それは、「現状を維持したい!」という欲求が働くからです。
後ほど解説しますが、人間には、「現状を維持していたい!」という「現状維持バイアス 」というものを生得的に持っています。
つまり、「新しい恋人を探すというチャレンジ」よりも、「多少の不満があっても現状でい続けること」を選択してしまうわけです。
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損失回避の実験
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あなたは今からコイン投げのギャンブルをします。
その時、下記の条件のギャンブルは魅力的ですか?
・裏が出たら、100ドル失う
・表が出たら、150ドルもらえる
きっと多くの人たちは、このギャンブルを魅力的に思わないのではないでしょうか?
なぜなら、「裏が出た時の100ドルを失う」という損失に恐怖してしまうからです。
◆損失回避倍率
ちなみに、先ほどのギャンブルの条件をちょっと変えてみましょう。
・裏が出たら、100ドル失う
・表が出たら、200ドルもらえる
この条件だったら、このギャンブルに魅力を感じる人たちもちらほら出てくるのではないでしょうか?
というのも、多くの実験の結果、
「利得」と「損失」が同等の価値になるのは、「利得」が「損失」の1.5〜2.5倍の時だということが分かっているからです。
これを「損失回避倍率」といいます。
つまり、このギャンブルでいうのであれば、「利得」が「150~250ドル」にならないと、このギャンブルは魅力的に感じられないということですね。
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損失回避はなぜ発動するのか?
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結論からいうと、これは人間の本能なんですよね。
われわれがサバンナで生活をしていた時代、何かを失うということは「死」に直結する概念でした。
例えば、所有している食べ物を失ってしまうと、次いつ手に入るか分からないわけです。
(昔はコンビニなんてありませんからね)
だから、手に入った食べ物をなんとしても所有し続けようとしていたわけです。
このように、われわれはサバンナ時代に培った本能によって、何かを失うという「損失」に敏感に反応するようにできているわけです。
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プロスペクト理論
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プロスペクト理論とは、行動経済学者のダニエル・カーネマンが提唱した概念で、
何かを得るという「利得」よりも、何かを失うという「損失」に影響を受けやすいという心理現象のことです。
「損失回避」と「プロスペクト理論」は、ほぼ一緒だと思っていただいて大丈夫です。
むしろ、「プロスペクト理論」の中に「損失回避」という要素があるイメージです。
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損失回避と関連した心理学
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ではここからは、損失回避と深い関係のある心理学を簡単に学んでいきましょう。
1.保有効果
2.現状維持バイアス
それぞれ詳しく解説していきますね。
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1.保有効果
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保有効果とは、所有しているモノに対して、不当に価値付けしてしまう心理現象のことです。
例えば、「買ったもの」や「貰い物」をいつまでも捨てることができないのは、所有することでこれらの価値を高く見積もってしまっているからです。
他にも、投資の損切りができなかったり、恋愛をズルズル引きずっとしまうのも、保有効果が深く関連しています。
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2.現状維持バイアス
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人間は、「現状維持」をすることで安心し、「新しいもの」に対して恐怖するようにできています。
これを「現状維持バイアス 」といいます。
◆「新しいこと」=「死」
われわれがサバンナで生活をしていた時代、新しいことにチャレンジすることは「死」に直結した概念でした。
たとえば、「現在の集落」から「別の集落」に移動すると、移動中に猛獣に襲われたり、移動した後も予想していなかった災害に襲われる可能性があります。
だから、われわれはちょっと不自由なことがあっても、現状維持をし続けることを選択するのです。
・「起業しようと思ってもなかなか起業できない…」
・「転職を考えているけど、なかなか踏み出せない…」
なんて悩みは現状維持バイアス の典型ですね。
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損失回避をセールスに応用する方法
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ではここからは「損失回避」をセールスに応用する方法についてお伝えします。
・「利得」を「損失」にフレーミングする
・即決価格
それぞれお伝えしていきますね。
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1.「利得」を「損失」にフレーミングする
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たとえば、あなたは「化粧品」のセールスをしているとします。
多くのセールスマンは、下記のようなフレーズで化粧品を勧めることが多いですよね。
◆利得トーク
〇〇という成分が入った商品Aを毎日使うことで、お肌にハリが生まれますよ!
もちろん、このトークでも悪くはないのですが、
もしも顧客との信頼関係がしっかり構築できているのであれば、これを「損失」にフレーミングしたトークにすることがオススメです。
◆損失トーク
〇〇という成分を毎日肌に入れていかないと、お肌のハリがどんどん失われていってしまいます
どうですか?
こっちの方が「購入したい!」と感じたのではないでしょうか?
このようにに「プロスペクト理論」もある通り、
人間は「利得」よりも「損失」の方に影響を受けやすいので、ここぞという時は「損失」のフレームでトークをぶつけてみることをオススメします。
※ちなみに、この方法はコピーライティングにも使えます
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2.即決価格
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即決価格とは、「本日、契約していただけましたら、〇〇円値引させていただきます!」というものです。
特に価格をコントロール可能なコーチ・コンサル・セラピストなどは、必ず採用するべきですね。
すると、即決での契約率が大幅に高まります。
なぜなら、「この機会を失ってはならない!」という損失回避が働くからです。
多くの顧客は、「検討します」と言ってその場での契約を渋るのですが、これを許してしまうと、失注になる可能性が高まってしまいます。
なので、即決価格を提示し、「今日契約する理由」を明確にすることで、即決での契約率を高めていきましょう。
もしも、即決の契約率を高めたい方は、下記の記事を参考にしてもらえればと思います。
>>【秘訣】即決率を高めるセールストークを2つ公開 契約率爆上げ************************************************
損失回避をマーケティングに応用する方法
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ではここからは「損失回避」をマーケティングに応用する方法についてお伝えします。
1.限定性
2.期限付のポイント
ではそれぞれ解説していきますね。
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1.限定性
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人は、ある対象に限定性(「数量」「日数」「地域」など)があると、それを不当に価値付けしてしまう心理が働きます。
これを「希少性」といいます。
たとえば、バーゲンセールなどで
・限定100個!
・5日間限定!
と言われると、「欲しい!」と思ってしまいますよね?
これは、「この機会を損したくない!」という欲求が働くからです。
つまり、「損失回避」ですね。
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2.期限付のポイント
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ヨドバシカメラなどで採用していますが、これも非常に効果的ですね。
たとえば、あと3日で1000円分のポイントが消滅してしまうとします。
すると、今までためてきたポイントが無駄になるため、「使わないともったいない!」となりヨドバシカメラへ向うのです。
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まとめ
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今回は、
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1.損失回避とは
2.損失回避をセールスに応用する方法
3.損失回避をマーケティングに応用する方法
----------------------------------------------
というテーマでお伝えしました。
オススメ記事
もしも、そのほかのセールス・マーケティングで使える心理テクニックについて知りたい方は、を参考にしてもらえればと思います。
こちらの記事
>>【保存版】マーケティングで活用すべき心理学50選