「ベネフィット」はマーケティングにおいて重要な要素になります。
他社との差別化に使えることもあれば、潜在顧客の心の底へ響かせ集客や販売へ繋げることもあります。
今回は、マーケティングで重要なポイントとなる「ベネフィット」について解説していきたいと思います。
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目次
1: マーケティングにおけるベネフィットとは
2: 間違えやすいベネフィットとメリットの違い
3: ベネフィットを伝えるために見つけること
(1)3つのベネフィットを理解しよう
(2)ターゲットを決めよう
(3)ストーリーを組み立てよう
4: まとめ
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1: マーケティングにおけるベネフィットとは
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まず、ベネフィットとは、どういう意味を持っているのか見ておきましょう。
ベネフィット(benefit)
直訳すると「利益」「恩恵」という意味になります。何かしら「うれしいことが手に入る」、そういうイメージをすると良いでしょう。
では、マーケティングにおける「ベネフィット」とは、どういう意味を持っているのかというと。
超有名な書籍のタイトルから引用します。
『ドリルを売るなら穴を売れ』
マーケティングでのベネフィットは、商品やサービスを顧客が購入することで得られる「うれしい未来のイメージ」を伝えること。
人は何かを購入するとき、他人へ率直に言えるかどうかは別として「自分の欲求」を満たしたいと考えています。
特に自分の欲求の中でも「他人には隠しておきたい」欲求であればあるほど、その欲求が未来で手に入るイメージが出来るのなら、前向きに購入を検討するようになります。
例えば、デジカメなんて良い例です。
ほとんどのカメラ愛好家は、1台だけではなく複数台のカメラを持っています。
あれこれ理由を付けては、新しいカメラやレンズを購入します。でも実際には1台だけで良かったりします。
でも買っちゃう。
ここにはカメラの機能的な違いよりも、所有することで得られる理想の未来像が脳内で描かれるように、カメラメーカーがベネフィットを伝えているからです。
●ライカを持っていれば、人に自慢できる
●新しいリコーのGR3xを持っていれば、シャッターチャンスを逃さない
●SIGMAを持っていれば、カメラ女子にモテるかもしれない
他にも、カメラに似たモノとしてはギターがあります。
ギター愛好家は、同時に1本しか弾けませんが複数のギターを所有しています。
これもカメラと同じように、ギターメーカーが次々とベネフィットを見せることで、「やっぱり替えでこれも持ってないとダメだな」と感じさせているのです。
単に、高性能なデジカメです。すごく良い音がするギターです。そんなのでは他社と差別化されません。自社の商品やサービスを選んでもらうには、ベネフィットを把握し伝えることが重要になってきます。
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2: 間違えやすいベネフィットとメリットの違い
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ベネフィットと間違えやすいのがメリットです。
メリットは「特長」と言い換えることもできます。
例を使って解説します。
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(1)ミニバン
メリット
●車内が広い
●たくさん乗れる
ベネフィット
●車内が広いので、のびのびリラックスしながら出掛けられる
●車内が広いので、車中泊で家族や友人と楽しい思い出がつくれる
●車内が広いので、愛犬と一緒に楽しい旅行ができる
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(2)ダイエット
メリット
●健康に良い
●細くなる
ベネフィット
●自信が持てるカラダが手に入るので、モテるかも
●お肌の調子がアップすると、メイク効果もグンとアップ
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ベネフィットとメリットの違いについて、イメージできたでしょうか。
メリットとは、商品やサービスの「誰が見てもわかる」ことを並べただけの言葉。正直なところ「そんなことは知っているよ」という内容なので、心に響かせるのは難しくなります。
対してベネフィットは「より良い未来」が得られることを見せているので、人の欲求を満たせることになり、心の奥底へ響かせることができます。
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3: ベネフィットを伝えるために見つけること
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あなたがマーケティングで成功するためには、ベネフィットを上手に伝える必要があります。しかし、ベネフィットを見つけることが難しい。
そんな方もいらっしゃるはず。 そこで、ベネフィットを見つけて上手に伝えるために「見つけておきたいこと」を紹介します。これらを見つけることで、あなたの商品やサービスのベネフィットも、簡単に発見できるようになるはずです。
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(1)3つのベネフィットを理解しよう
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ベネフィットには3つの種類があることを理解しておきましょう。
[1]機能的ベネフィット
「安い」「早い」「美味い」「軽い」「使いやすい」
商品やサービスの機能によって得られる、便利さや効率から生み出される利益。
メリットに近いベネフィットなので、見つけやすいです。
[2]情緒的ベネフィット
「安心」「充実」「高級」「楽しい」
商品やサービスを手に入れることで得られる、感情に訴えることで生み出される利益。
共感を生みやすいベネフィットなので、SNSでの活用が向いています。
[3]自己実現的ベネフィット
「自慢」「自信」「らしさ」
商品やサービスを手に入れることで得られる、自己実現や自己表現から生み出される利益。
高級腕時計や高級車など、人の承認欲求を満たす商品やサービスに向いています。
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(2)ターゲットを決めよう
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ベネフィットを発見するためには、「なんとなく」では見つけられません。というのも、同じ商品やサービスであっても、人によって手に入れたい「明るい未来像=ベネフィット」が違うからです。
例えば、ダイエットの場合。
●20代女性
●30代女性
●40代女性
●50代女性
●60代女性
ダイエットしたいという思いは同じでも、欲している未来像は違っています。
●20代ならモテたいというベネフィット
●30代なら良い出会いというベネフィット
●40代なら-5歳を目指すというベネフィット
●50代なら健康的なカラダの維持というベネフィット
●60代なら若々しさというベネフィット
大きなくくりでは「ダイエット=痩せたい」なのかしれませんが、それぞれ本当に得たいことが違っています。
このように、得たいことが違うということは、悩みに違いがあることを意味していますので、
「どういったターゲットへ向けたベネフィットを見つけるのか」
という問いが重要になってきます。
「痩せたいみなさん」ではベネフィットを見つけることはできません。あなたが訴求したいターゲットを細かく決めておきましょう。
そうしないと、ベネフィットだと思っていることが、ただのメリットになっているかもしれません。
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(3)ストーリーを組み立てよう
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ターゲットが決まると、興味をもってもらうためのストーリーを組み立てましょう。
ここで大切なのは「これは自分へのメッセージだ」と意識してもらうことです。
人は自分の知っていること、自分が感じている悩みでなければ反応しません。そこでターゲットが「あるある」とすぐに思いつくストーリーからベネフィットを伝えるようにしましょう。
例えば「職場でスッキリとしたボディの女子って人気ありますよね?」なら、20代、30代でダイエットを考えている女性に反応されると思いませんか?
30代の女性に絞るなら「中村 アンのようなボディなら、もっと自信をもって婚活できると思いませんか?」ならどうでしょう。少なからず「あぁ、そうかも」と思ってもらえれば、ベネフィットを伝える機会がやってきます。
ベネフィットまで引き込むストーリーを、ターゲットに合わせて考えてみましょう。
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4: まとめ
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ホームページでの集客や販売。ECサイトの運営。コロナによる影響で一気に市場が拡大した印象もありますが、今回お話したベネフィットが良くわかっていないため、
●商品やサービスの特長
●商品やサービスの機能
●商品やサービスの優れた部分
ばかりを話してしまい、顧客が本当に欲しがっている(解決したがっている)モノやコトを伝えられていない企業様が増えています。
お客様にとって、あなたの商品やサービスの優れた点は「どうでも良い」のです。それよりも、お客様自身が心の底から欲しがっている(解決したがっている)ことを理解し、明るい未来像を伝えることが重要なのです。
ホームページを公開したけれど問い合わせが増えない。ECサイトの運営を始めたけれど売れない。そんな方は、もう一度「ベネフィット」を考え直してみてください。
少しの改善で状況が変化するはずです。
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